聖地バラナシに到着
3人組が1つの席で窮屈そうに過ごしている。
チケットはどうなっているんだろうか。
寂しいから寄り添っているのだろうか。
寝台列車は上の段の方が寝心地がよさそうだ。
2時間遅れでバラナシに到着する。
気がつけば3人組は消えていた。
バラナシ(Varanasi)、別名ワーラーナシー、またの名をベナレス(Benares)。
ベナレスはイギリス統治下のときの呼称だったり。現地語に寄せるとバナーラス。
古くはカーシー(Kashi)とも言われ、実に様々な呼ばれ方をしている。
バラナシ駅は、カレー臭と砂埃と汗、うんこの臭いとお香の匂いが入り乱れている。
つまりインドの他都市と変わらない安定のインドの風景を見せてくれた。
もちろん牛や、よだれを垂らした野犬もばっちりうろついている。
川沿い近くの安宿にチェックイン
安宿街は旧市街にある。そこまで駅から5kmくらいのようだ。
荷物も重いしリキシャを使うことにする。土産物屋と旅行代理店に向かわせないようにする。
旧市街は、ガンジス川中流にあり、沐浴の風景は社会科の教科書や資料集、テレビなどで誰もが目にしたことがあるだろう。まさにヒンドゥー教の聖地として非常に重要な位置づけとなっている場所である。今まで慌ただしく移動してきたので体調回復のためにもここに腰を据えようと思う。
安宿街の場所はわかりやすく、レストランも多く充実している。
旧市街の街並や雰囲気はこれまでのニューデリー、ジャイプル、アグラとは違った。
何となくワクワクするような入り組んだ細い路地だらけの街並だ。
この街には長期滞在の旅行者も多く、“沈没”して廃人のようになっている人を見かける。“沈没”はバックパッカー用語のようなもので、居心地がよくなってしまってぼーっとだらだらと同じような毎日を過ごし、そこから抜け出せなくなっている状態を指す表現になる。物価が安く治安の良い街が沈没地として適している。
とりあえず“Modern Vision Guest House“というゲストハウスに適当に決めた。
しばらくはぼーっとすることにしよう。
それにしても停電が多い。ここの宿だけなのかわからないが・・・。
あまりにも多いため、節電のためにわざと手動でブレーカーを落としているじゃないかと疑いたくなるほどだ。そう思ったのは無理もなく、隣の建物は電気がついていたりするので。
ただ、各々ジェネラータで自家発電している可能性もあるとも思った。
電線も汚く張り巡らされていて景観が悪い。
勝手に電気を引っ張てくる盗電とかもチラホラあるってことを聞いたことがある。
これは別の街の話だが、盗電師というジョブも存在するようだ。
久々の日本食
路地を散歩していると、日本食を扱う店を発見した。
久々の日本料理!!とテンション高く入店着座。
OOYAKODON(親子丼?)を注文する。
質は何とも言えないものだったが、味は優しいものだった。
ただ、鶏ではなく豚がでてきて、ちっとも親子になっていない。
親子丼の意味もわかっていないようだ。
こういう低刺激な食べ物も食べられるようになったのもあってか、いつの間にか下痢は治っていた。ついに胃腸がインド仕様に順応したのだろう。
強烈なスコール
インドの6月~10月は雨期となり、時折激しい雨が降る。
日本の梅雨のような長期間振り続ける類の雨ではなく、バケツをひっくり返したような強烈な雨が短期間に集中的に降りそそぐ。スコールに会うと一瞬で上から下までびしょ濡れになる。
辺りを散策してわかったことは、インターネットカフェがいくつかあることだ。
とは言っても日本語のIMEが入っていなくて日本語が読めなかったりするので注意が必要だ。また、読めることはできても入力できないなんてところも少なくないようだ。