モニタ画面がぐにゃりと歪んで見える
あれ?表示されているWEBデザインが狂っているというか歪んでいるなぁと思いきや、モニタがぐにゃりと変形して曲がっていた。
どうしてこうなったかを理解するのに時間はかからなかった。
内側から膨らんでいてPC本体を歪めている。何かの拍子にカバーが外れて浮いているとかそういうものではなく、完全に本体の形状がおかしなことになっている。
そう、このSurface Pro4、“タブレットにもなるノートPC”ということは、キーボード側にはデバイス類はなく、バッテリなどを含めてモニタ側にすべて配置されているため、バッテリが膨らんだことでモニタが歪んだのだ。これはもう押し込んで無理矢理元に戻せる状況ではない。
バッテリ異常のリコールがないか調査
Surface Pro4でバッテリ異常の事例やメーカー回収がないかを早速調べてみた。
たくさんの事例が挙がっており、製品側に問題がありそうな予感である。
Surface Pro4 のバッテリーが膨張して液晶がはがれた件の顛末
https://mirage-factory.net/2021/06/474/
Surfaceのバッテリー修理、バッテリーが膨張した、充電できない故障の修理https://www.pcdock24.com/service/surface/battery.html
Surface Pro 4の膨張によるバッテリー交換について
https://www.4900.co.jp/content/55648/
Surface Pro4バッテリー膨張で画面が浮いてきてしまった。バッテリー交換で画面浮きも収まります。
https://smahospital.jp/shop/shimbashi/report/14452/
結論としては、Surface Pro4は常時給電しながらの使用は想定されておらず、経年劣化によりバッテリが弱ってくると、破裂しそうなくらいに膨張してしまうということのようである。
メーカ側は、膨張はCO2ガス発生によるため、爆発や火災には至ることはないとしているが、発煙・発火した事例もインターネット上には挙がっている。
Surfaceのバッテリ管理方法
公式の見解としては、下記の方法で予防措置が可能であるとしている。
- バッテリスマート充電機能
- バッテリ制限モード
- バッテリの有効期間の節約
要は、予防措置として、常にバッテリをフル充電しないような制御機能を有効にしておく(バッテリ充電を最大容量の80%または50%までに制限する)という設定があるようだ。
膨張してから知ったのでは後の祭りであるが・・・
信じられない話だが、充電ケーブルをコンセントに繋ぎながら使用するというごく当たり前のユースケースが推奨されない行為となるようだ。もちろん保証期間である購入から1年以内にそれが起こればMicrosoftが無償交換してくれるが、ほとんどの場合それが起こるのは保証期間を越えてからというのは言うまでもない。
それどころか、サポート期間も限られており、その期日を越えるとメーカに修理依頼すらできなくなるという。Surface Pro4は2021年11月13日でサービスは終了とのことだった・・・
Surface ドライバーとファームウェア サポート ライフサイクル
https://learn.microsoft.com/ja-jp/surface/surface-driver-firmware-lifecycle-support
つまり2022年8月となってしまった現在では、いくらお金を出そうが正規ルートではもう修理依頼できないということになる。前述の事例の中にあったような街のPC修理屋などの非正規業者に依頼する道しかない。
いやしかし・・・充電しながらの利用って今までもあまりしていなかったし、今回はプラグ(充電ケーブル)を抜くと電源即落ちだったのだから(Surface Pro4の充電率が255%と表示され、プラグを抜くと即電源が落ちる状態になった話より)繋ぎながら使わざるを得ない。少なくともWindowsの更新やファームウェアの更新がすべて終わるくらいの間までは。それもMicrosoft側の不具合に起因することなんだから全然納得できない。怒りが込み上げてきた。
Microsoftサポート窓口に電話
そういう事情を把握した上で、ダメ元でMicrosoftのサポートに電話することにした。通常Microsoftアカウントからデバイスを選んでいってコンタクトを取るが、今回のような話は電話が手っ取り早い。何とか窓口を探し当てて人間の電話窓口に漕ぎつけた。
事情を話すと、直ちにPCの利用を止めるように指示された。
バックアップしたりする余地もなく安全のためにすぐさま充電ケーブルを外してもう使わないようにとのこと。なんだ?やっぱり危ないのか?メインで使用しているPCではなかったからよかったものの、そりゃあんまりではないか。
Surface Pro4の充電率が255%と表示され、プラグを抜くと即電源が落ちる状態になった話から丁寧に背景から説明してみたが、やはりサポート切れ商品のため、ニューモデルの購入を奨められた。何の割引があるわけでもなく単なるニューモデル購入への促し。酷いではないか、冷めるではないか。
だいたいバッテリ膨張は発煙発火に繋がりかねない重篤な異常状態ではないのか?通常の使い方ですぐさま使用を止めなければ危ないようなものが何故リコールになっていないのだ!
それに新しめの別モデルでもこの問題は解決されていないという情報もあり、こんなことがあった後でまたMicrosoftの製品を選ぶ気にはとてもならない。今までSurface Pro4を気にっていただけに非常に残念だ。こんなことがあってよいのか・・・。
消費者センターに電話
これもダメ元だが、消費者センターのセカンドオピニオンを聞いておくことにした。
消費者センターに電話すると、内容からこれは消費者センターではなく家電製品PLセンターに相談すべき事案であることが告げられた。家電製品PLセンターとは、法務大臣の認証を受けた中立公正な裁判外紛争解決機関で、家電製品による事故や品質、安全性等の相談が無料でできる組織である。
担当者様にこれまでの経緯をイチから説明する。
しかし結論としては、どうしようもないとのこと。
火災に至る可能性があるとしても、対応はメーカーの判断になるらしい。
さて、、、どうしたものか・・・
バッテリだけ買って自分で交換するのが一番安そうだけど、デスクトップPCのように簡単ではないらしく、失敗リスクを考えると二の足を踏む。非正規の修理屋だと2~3万円くらいのようだ。ただバッテリ交換できたとしても、膨張時にマザーボードや内部のデバイス、モニタそのものにダメージがいってる可能性があり、正常動作が保証されるわけではない。
すべてが面倒になってきた。
もう購入から7年くらい経っているのと、これまでの利用頻度を考えてノートPC自体を諦めることにしようかな・・・