スイス交通パスの種類と選び方
スイストラベルシステムの交通割引パスの種類は主に4種類あります。
滞在する期間や利用する乗り物の種類によって最適なパスを選びたいですよね。
ここでは、各交通パスごとの特徴と選び方を紹介します。
スイストラベルシステムの概要
All the Basics about Traveling in Switzerland
スイストラベルパス(Swiss Travel Pass)
スイス全土の国鉄私鉄両方の鉄道、バス、湖船、市電などが乗り放題になる無敵のパスです。
ただし、登山鉄道、ロープウェイ、リフトは25%~50%OFFにしかなりません。
また、国内500か所以上のミュージアムも無料になります。
26歳未満ならユース割で15%OFFになり、16歳未満は同行する親が取得したら無料になるという太っ腹っぷり。使用期間は、連続した3日間、4日間、8日間、15日間から選べます。
1等と2等の種類がありますが、2等のパスを持っていて単発で1等に乗りたいときは、差額を払うだけで応用が利きます。パノラマ列車等いざというときだけ差額を払って1等にするのもよいわけです。
スイストラベルパスフレックス(Swiss Travel Pass Flex)
スイストラベルパスは連続する日程の中で何日間という指定が必要でしたが、こちらは1か月間のうちに飛び飛びで使用する日が選べます。スイストラベルパスの上位互換である最強のパスなのです。有効となるサービスの内容的にはスイストラベルパスと全く同じですが、便利な分少しお値段が高くなってしまいます。
スイス半額カード(Swiss Half Fare Card)
スイス全土の国鉄私鉄鉄道、バス、湖船、市電をはじめとし、登山鉄道やケーブルカーなどほぼ全ての交通機関が1か月間50%割引となる夢のようなカードです。16歳未満は同行する親が取得したら無料になる特典はこちらにもついています。料金はCHF120になります。
スイストランスファーチケット(Swiss Transfer Ticket)
スイス国内の国境または空港駅から好きな場所までどこでも往復できるというなんだかピンと来ないチケットです。使用は1か月の期間のうち、往路、復路のそれぞれ1日に限り有効、つまり一往復こっきりです。あちこち移動せずキメうちで長距離をバシっと移動するためのチケットっぽいです。ルートは最短ルートにする必要があり、迂回ルートは指定できません。
料金は、1等:CHF247、2等:CHF154になります。16歳未満は同行する親が取得したら無料になる特典はこちらにもついています。
スイスファミリーカード(Swiss Family Card)
前述の4種類のチケットの説明で、16歳未満は~と言っているカードです。
有効期限は1か月で、親の所持しているパスと同じ内容の割引が受けられます。
結局どれを選べばいいの??
例えばRAYSWAYで紹介しているスイス旅行記のプランの場合、スイス半額カードが最適と判断しました。理由は、登山鉄道やロープウェイ、リフトが乗り放題から除外されることと、8日間では少し足が出て、15日間では長すぎるからです。なんだかんだでトラベルパス高い💦
スイストラベルパスとスイス半額カードの差額を計算すると、そこまで差は出ませんでしたが、半額カードの方が安いということがわかりました。
特に絶対に行きそうなユングフラウ鉄道、ウェンゲンアルプ鉄道が25%割引のみであること、ゴルナーグラート鉄道、ロープウェイとケーブルカーがすべて50%割引のみであることが、スイストラベルパスおよびスイストラベルパスフレックスの残念なところです。
スイス半額カードは、どんな種類の交通機関であろうがすべて半額になるというところが大きなアドバンテージになります。しかもCHF120という価格設定が嬉しいです。
ざっくり適当に考えると、こんな感じです。
- スイス全土を動き回り、15日より長い日程であまり登山鉄道/ロープウェイに乗らない
かつ美術館や博物館に行きまくる
⇒スイストラベルパスフレックス(Swiss Travel Pass Flex) - スイス全土を動き回り、15日未満の日程であまり登山鉄道/ロープウェイに乗らない
かつ美術館や博物館に行きまくる
⇒スイストラベルパス(Swiss Travel Pass) - 15日未満の日程でスタンダードなスイス観光プラン
かつ登山鉄道/ロープウェイにたくさん乗る
⇒スイス半額カード(Swiss Half Fare Card)
6日間とか12日間とか隙間の日程の損得勘定はどうするんだっていう場合もあると思います。結局登山鉄道やロープウェイをどれだけ使うかが分かれ道になりそうです。
ベルニナ急行や氷河列車で選択する”1等”と”2等”の違いについて述べておきます。国によっては天国と地獄くらい違うこともありますが、スイスでは座席配列くらいしか差がなく、1人席があるかないかくらいでほぼ変わらないという印象です。