ジャイプル(Jaipur)の観光地
ここまで、ジャイプル(Jaipur)に何があるか全く説明していなかったのでジャイプルの観光地を紹介しておこう。ジャイプルはデリーから南西へ226kmに位置する街である。
“ジャイ”は、創設者ジャイ・シング2世に由来しており、”プル”というのは”城壁に囲まれた”という意味がある。また、旧市街の街並は全てピンク色に統一されることからピンクシティとも呼ばれている。
アンベール城・風の神殿(パワー・マハル)・天文台(ジャンタル・マンタル)
アンベール城や風の宮殿(ハワー・マハル)、天文台(ジャンタル・マンタル)などがある。いずれも世界遺産である。
インドで食中毒になって病院巡りした話の後、少し元気になってきたような気がしたので、アンベール城に行くことにした。なんだか人が少ない。
丘の向こうには城塞が見える。ジャイガール要塞だろうか。
あそこへ行きたいっ。そう思ったが体調不良で断念せざるを得なかった。
行けなかった世界遺産のフリー素材写真を並べておく…
さて、宿に帰ろう。
リキシャ集団が居た。リキシャの方を見ただけで激しい勧誘合戦が始まる。
「ハーローゥ、ジャパーニー!!」
「ウェアルゴーイン!ウェアルゴーイン!」
「ベリーヤスイ、ヘリコプターリクシャー!」
うるさい中、逆に集団に突っ込んでいって叫んだ。
「駅まで行きたいけど、一番安いのは誰だ?一番安いやつに乗る!」
その後オークション状態になったのは少し気分がよかった。
それにちゃんと駅まで連れてってくれた。
道中会話していて、発音のクセが強すぎていてよく聴き取れないので変な英語だなと言ったら、俺たちはお前らと違って教科書で学んだりしていないからなと言われた。
でも自分の英語も変な英語なんだろうし人のことは言えないなという自覚はあるが・・・
降り際に金を請求されたが、もう払ったじゃないかと大きな声で言った。
「クレイジーマン!!」
リキシャの男は喚いた。
よくよく考えるとまだ払っていなかった。勘違い・・・。
こんな一幕もたまにはある。
ソーリーソーリーと笑って肩を叩きながらお金を払う。
せっかく駅まで来たのだからと次の街アーグラ(Agra)へ向けてのチケットを取っておこうということになった。ニューデリー駅Ticket Officeで再びたらい回しでの教訓を活かしてしょっぱなから外国人用窓口に直行する。
しかし何故かCLOSEしている・・・
しかたなく通常の窓口でのチケット入手を試みたが、たらい回しになり買えない。何故だ。
まだ下痢も止まっておらず辛い中ハードワークを強いられる。
やはりどうしても現地人の窓口ではチケットを取ることができなかった。
連れは元気なので自分だけ宿に残り英気を養うことにした。
Sはソロ活動にいささかの不安を感じているようだったが一緒に宿にいるよりは絶対にいい。
計画では明日にはもう次の街に行かねばならないし・・・
奇妙な動物園
横になってしばらく休んでいたらSが帰ってきた。
風の神殿、結構よかったらしい。
ひと眠りして体調がよくなってきた気がするので、どこか一緒に観光することに。
地球の歩き方の地図を見ると動物園が近くにあったので、また宮殿方向に戻ることにはなるが、動物園を目指すことにする。
地図の場所に到着したはずなのだが、全然動物園らしきものが見当たらない。
道行く人に尋ねてみた。
インド人Aはあっちと答えた。
念のために別のインド人Bにも聞いてみると、こっちと言う。
こっちとあっちは別の方向だ・・・
インド人Cはそっちと言っている。
言葉が通じていないわけではなさそうなのに、何故みんな違うことを言うのだろうか。
もしかするとインドには“わからない”という言葉がないのかもしれない・・・
面倒なので道でたむろしている集団に突っ込んでいって全員に一気に聞いた。
すると・・・一斉にバラバラの方向を指したのには笑わせてもらった。
意気消沈して諦めようとしたその時、目の前の壁にZOOという文字が。
何と道沿いにあった目の前の壁が動物園の外壁だったのだ。
目の前なのにみんな知らないのか・・・
ともかく入園することができた。
ジメジメしていて殺伐としている。
浅黒い大人たちが無言で動物を眺めている。
男同士で手をつないで歩いている。
ちょっとびっくりしたが、インドではよくある光景のようだった。
ホモというわけでもなく仲良ければそういう風にする文化らしい。
子供の騒ぎ声もなく静まり返っていて動物園の雰囲気ではない。
ちゃんと管理しているとは思えない寂れっぷり。
エサはちゃんと与えているのだろうか。
なんか動物からもインド人からもジロジロ見られまるでこちらが動物かのようだ。
それに全体的にザリガニの腐ったような臭いにまみれていて陰気臭い。
テンションが全く上がらないまま宿に戻る。
現地人用窓口でチケット入手
別に取り立てて書くこともないかもしれないが、現地用の方でチケットを取ることができた。次の目的地、アーグラ(Agra)に早朝5時に到着するという狂った時間ではあるが・・・
深夜の出発のため、夕方から眠って体力を温存する。
ポカリと薬のおかげで幾分ましだけどロクな飯を食べてないのでまだまだ油断できない状況だが、反対にSの風邪は治ってきているように見えた。こんな環境で逞しいことだ。
蚊よけのモスキートコイル(蚊取り線香)とオドモス(虫よけ練薬)で対策して眠りについた。そして同日23時、ろくに観光していないジャイプルからタージマハルがある街、アグラに向けて深夜列車に乗り込んだ。